宝瓶星学 ―宝瓶宮時代の新しいアストロロジー―
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↑ ジーン・ディクソン(Jeane Dixon)
●第1稿 : 2025年10月8日アップ
アストロロジーの観点から双魚宮時代を総括する3回めは、超一流の西洋占星術師です。
仄聞ですが、過去にはヒトラーの連戦連勝を占断したお抱えの占星術師が、最後は敗北を予言して殺された事例があるそうです。
ナチスに負けじと連合軍側も西洋占星術師を使ったというお話を聞いたこともあります。
ほかにも、ケネディ暗殺を予言したジーン・ディクソン女史など、20世紀には素晴らしい西洋占星術師が多くいました。
今回は、そんな一流の占星術師と市井の占星術師は、同じホロスコープを用いながらどこが違うのか、その秘密をお伝えいたします。
双魚宮時代の「占星術」でも、宝瓶宮時代のアストロロジー「宝瓶星学」でもいいのです。
が、「ホロスコープ」を相応に読めて、実生活に活用できたら楽しいと思いませんか?
気づいていない方が多いのですが、古代ギリシャのホロスコープによる“人類の叡智”に留まらず、「宇宙の真実」を象わすホロスコープこと“宇宙数理模式図”になっているので、今後は実学として漸次、重要になっていきます。
「大袈裟な!」
そう思われた方がいらっしゃれば、多分ですが、双魚宮時代の終盤、近代に始まった未だ“発展途上”の物理科学のジョーシキの“信者”です。
「物理科学」もその対極にある「スピリチュアリズム」も、同様に双魚宮時代の歴史パラダイム「対立二元論」から逃れられないゆえです。
One-Point ◆ 現代西洋占星術に関しても類似のことが起きています。いうなれば、アラン・レオ派の現代占星術か、オモテ向きはそうでも根底にケプラー派の元祖西洋占星術を秘めているのか。
どういうことなのか結論を述べさせていただきます。
20世紀には多くいらっしゃったのですが、ホロスコープを存分に読めて、活用できる一流の西洋占星術師は、すべてここでいう“ケプラー派”です。
一方、今日の大半の現代占星術は、19世紀中葉の「海王星」の発見によって始まった亜流“アラン・レオ派”です。
一例を挙げておきます。
知っている範囲でしか申し上げられませんが、「ホロスコープ作成ソフト」が普及する前、日本にホロスコープのつくり方を伝えた故ルル・ラブア師(1945-1999)は、実は「古典理論」をベースに秘めたうえでの現代西洋占星術師でした。
あるとき、「古典理論」をかじっただけの書生気質の占星師が「あなたのは神秘占星術だ!」と蔑んだとき、ルル・ラブア師は「そうかもしれませんね」と軽くいなしていました。
あのね、いくら「古典理論」を知っていても、現代の“占い”に活用するには神秘占星術にならざるえないの、あなたもそう。
プロや一流のホロスコープ読みになるには、昨今、多いアラン・レオ派では不可能です。
これまでの時代はという限定ですが、もはや古くオモテに出せないのですが、一応は「古典理論」を基礎素養として知っていないと、ホロスコープ解釈の応用展開ができませんでした。
One-Point ◆ 今となっては、双魚宮時代の「古典理論」は“消費期限”が切れています。一方、アラン・レオ派の現代占星術の関係者は、誰もそのようなことを述べることさえできません。理論が無いエソテリックがメインなので、必要性のご認識すらされておられないためです。結局は“秘境占星術”(エソテリック占星術)の流れから抜け出れませんので、「秘すれば花」状態なのでしょう。
※「秘すれば花」…たとえば、「えーっ、どうして分かるの? スゴーい!」。エンターテインメントの世界では、芸能でもマジックでも、一部の占星術でも、“教えない”また“知らせない”ことで、観客に意外性や感動をもたらし、楽しませ、惹きつけることができます。タネ明かしを先にしてしまうと「なぁーんだ、フツー」となったり、感動が薄れるためです。
西洋占星術の正統派ルル・ラブア師とは別に、世界的に名高いジーン・ディクソン女史(1904-1997)は、また分野が異なる西洋占星術師です。
カテゴリー分けをすれば、見たところ霊能力派です。
厳密には、主観的な霊能力と、客観性をもった古典理論をベースに秘めた現代西洋占星術との相互補完関係でしょう。
以上は一例です。
いずれでもいいのですが、2つと同じものがない千姿万態の個々のホロスコープは、秘教的な“アラン・レオ派”の現代占星術では応用した解釈や占断ができません。
第1の理由は、過去の誰かの象意解釈をベースに“当たる/当たらない”で判断し、さらにその人自身の人為的な主観解釈を重ねてきたために、結果的に“伝言ゲーム”のようになって、かなりズレてきているためです。
理由の第2は、世界に2つと同じものがないホロスコープを解読するには、応用展開した象意解釈が可能な基本となる“解釈理論”がないと、困難を極めるためです。
One-Point ◆ 補足しておきます。前者は、人には直感力があるため、単純な“伝言ゲーム”に留まることなく、修正が部分的に可能です。後者は「古典理論」に通じた西洋占星術師が20世紀後半まで案外と亜流かと見紛う“心理占星術”などに流れている現状です。
ここで少し体験談をお話させてください。
若いころに西洋占星術を学んで、なぜそういう象意や解釈になるのか、ホロスコープを前に理解できず、結局、挫折の道を選びました。
あるとき、誰かが「基礎理論が重要だ」とか「古代ギリシャの世界観だ」とか「四大元素説だ」などと、当時の混乱する占星術の現状に声を上げていました。
当時は「基本三数」の発見前でもあり、挫折を決めた直後だったこともあり、何のことか訳が分からず、まったくもって首肯も理解もできませんでした。
今では、おっしゃる意味はよ〜く分かります、が、もはや「四大元素説」や「古代ギリシャの世界観」をホロスコープ解釈の基礎理論とするには、古すぎるのです。
ただし、宇宙この世界の根幹法則「基本三数」を見出したとき、「あれ?」と思ったのは、今はもう通用しない「古典理論」の中に、「基本三数」(宝瓶宮時代の宇宙観)に通じる哲理的な要素があったことです。
One-Point ◆ 「これだったのか!」と思いました。現代には通用しませんが、「古典理論」の中に「基本三数」に通じる“共通認識”があって、それゆえ天文学者のケプラーは、未熟な近代物理科学によって「古典理論」が“疑似科学”とされたのちも、「古典理論」を用い続けて「古典占星学」を考案できたのです。それが今日の現代占星術の元祖になっています。
アラン・レオの理論なきエソテリックでは、「そのうちにホロスコープを読めるようになるはず」と、「海王星」の初期の象意どおりに“まだ見ぬ夢”を抱き、“勘違い”を続けるしかありません。
それは、結局のところ“夢”でしかなく、正しい占断はできないことを意味します。
もっとも、いまさら「古典理論」を学んでも、もはや古く小理屈に感じました。
そうでなくても、「古典アストロロジー」や「古典占星学」は、7つの星による理論で、今日の土星外惑星(トランス・サタニアン:天王星、海王星、冥王星)を含めた解説はなく、当然、考慮もされていません。
また、当時の「四角いホロスコープ」向けの理論であって、今日のサイン(宮)とハウス(室)を併用した「丸いホロスコープ」向けでもないことから、適用するには瑕疵(かし)が認められます。
それでも、解釈の「基本理論」がなければ、世界に2つと同じものがない個々のホロスコープにそって応用展開した解釈は、決してできないのも事実です。
One-Point ◆ 「占星術」でも「星学」(アストロロジー)でもいいのです。ホロスコープを用いて占断やリーディングをされて社会や実生活に活用する場合、上述の内容をよくよく腑に落とされることをお奨めいたします。人生の貴重な時間を無駄に浪費しなくて済むようになります。
※次回は「古典アストロロジー」の四角いホロスコープや構成要素と、宝瓶宮時代の影響圏に入って発見され、追加された今日的に重要な土星外惑星(トランス・サタニアン)を含めた丸いホロスコープとその欠陥をお届けいたします。
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